
今回は Manarola から Corniglia まで、トレッキングコースを歩いてみたときの記録からお伝えします。
チンクエ・テッレでは、海沿いの愛の小道のほかにも、各村を結ぶ様々なハイキングコースが設定されています。
この時は出発前の朝に Riomaggiore のコープで果物と水を買ってハイキングに出かけました。
選んだのは海に面した険しい斜面の中腹をくねくねと行くコース。限られた面積を有効活用している様子がよくわかりました。早速の失敗談ですが、この後に続く写真をご覧いただくと分かるように、あまりにも天候が良すぎました。
帽子など直射日光を遮るものの用意があればなお良かったかと思います。休憩のできる場所などは特にないので、あっという間に水を飲みきってしまう感じでした。
マナローラの山側からコースが始まっていきます。
農地の間を縫うようにトレッキングコースが通っています。
だいぶ高いところまでやってきました。振り返ると Manarola がこんなにも小さくなっていました。
反対を向くと、同じように小さく岬の尾根の Corniglia が見えてきました。
水平線まで海がよく見え、虫の声と風の音だけが聞こえてきます。
ちょっと古いカメラの動画データのため、画質が荒いですが雰囲気は伝わるでしょうか。
このようなコースをひたすら歩いてきました。山登りでよくあるような赤や白のペンキなどでマークが付けられているのですが、時たま見失いそうになり、不安なことも多々ありました。というのも、ちょうど訪れた時はバカンスシーズンが始まる前だったためか、同じようにトレッキングをしている人とすれ違うことはほとんどありませんでした。
花の時期は少し過ぎているようでしたが、ひらひらと舞う蝶がまだ飛んでいました。
さらにまた Manarola が遠ざかって行きます。段々畑がよく見えます。
トレッキングのコース沿いに広がる白ぶどうの畑は、チンクエテッレ特産の白ワインの原料に使われます。また特にぶどうの生育が良かった年にだけ、白ぶどうを完熟させ、自然乾燥させたぶどうから作られる貴腐ワイン、シャケートラもこの地域一帯の特産ワインです。
トレッキングコースの中で一番大きかった木は、この無花果であったように思います。
さぁ、コルニーリア まではもうすぐです。
トレッキングの最中にはこのような農家の納屋にも遭遇しました。
日本のものとは違う、石積みでできた納屋の雰囲気は絡まった蔦がいい雰囲気でした。
納屋の周りの石垣には、これまた日本のとは微妙に異なる雰囲気の蜥蜴。
トレッキングコース沿いにはカーネーションが自生していました。
蝶の黄色と鮮やかな花のマゼンタの対比が綺麗で、蝶を負いながらも、なんとか写真に収めることに成功した1枚です。
Corniglia がだいぶ近くなりました。おおよそここまで80〜90分ほどのトレッキングでした。
Corniglia は Cinque Terre の中で一番小さな村。「ト」の字型の通りに沿って家々がびっしりしています。
さすがに2時間弱歩き通してくると、喉の渇きは最大でお腹も空いてきましたので昼食にすることにしました。
A Cantina da Mananan というカンティーナでお昼にしました。
右側下にちょこっと写っているのは漁師らしき男性4人グループの方の背中。
熊みたいに大きな体4つの真ん中に、バケツに収められた ムール貝; Cozze が山盛りになっていた記憶があります。こちらはシンプルながら素材の風味を生かしたお料理。
その美味しさの証明はエントランスの扉のステッカーの数を見ればわかります。
イタリアで美味しい飲食店を見つけるには、ステッカーを見ればいいのです。
ミシュランのほか、ガンベロロッソやミラノであれば美味しいリストランテ/トラットリアのベスト100とか色々なランキングのステッカーが毎年毎年増えていきます。近年では TripAdvisor なんかもありますよね。
扉のところを拡大してみました。この時ですでに20枚前後。
GoogleMap の画像で見てみるとさらに増えているようです。
もちろん、ステッカーを貰うようなお店はただ美味しいだけじゃなく、サービスや気遣いが良いことも含まれていますね。要はおもてなしです。
おもてなしが悪いお店はどんなに味が良かろうと、見向きもされないのもまたイタリアっぽいかもしれません。
リグーリアなので、ジェノヴェーゼペーストのパスタと、白身魚の香草焼きをオーダー。
パスタが来たらわかってはいたけど、「よーく混ぜてから食べてね」とかお姉さんが言ってました。また魚のグリルで、これでもか、というくらいにローズマリーを使ったお料理はこの時が初めてで、いい具合に香りがたって臭みもないし、プリップリの白身がさらに美味しく感じられました。
たくさん歩いた分だけ、より美味しく感じられたのかもしれません。